柔道の試合を観戦していると、審判が「待て」と叫ぶシーンをよく目にします。しかし、この「待て」の意味やルールについて詳しく理解している方は少ないかもしれません。
この記事では、柔道の「待て」について詳しく解説します。
また、パリオリンピックで実際にあった、「待て」が聞こえずにそのまま継続し、失神したケースについても解説します。
柔道の「待て」のルールとは?
「待て」は、試合中に何らかのトラブルが発生した際に審判が試合を一旦中止するために使います。
- 道着が乱れたとき
- 一連の動作が途切れ、試合に変化がないとき
- 鼻血などの怪我が発生したとき
審判が「待て」を宣告した場合、選手はすばやく試合開始時の位置に戻らなければなりません。ただし、「指導」を与えられる「待て」の場合は開始時の位置に戻る必要はありません。
「待て」を宣告されたら
「待て」が宣告された場合、選手は以下のように対応しなければなりません。
- すばやく試合開始時の位置に戻る
- 審判の指示に従う
審判も「待て」を宣告する際には選手の動きをよく観察し、適切なタイミングで宣告する必要があります。
「待て」の判断基準
「待て」の判断は多くの場合、主審の主観で行われます。特に寝技などでお互いに手数が少ない場合に「待て」が使われることが多いです。
審判のレベルや経験によって判断基準に差が出ることもありますが、基本的には以下のような状況で「待て」が宣告されます。
- 技が決まりそうにない場合
- 選手が怪我をした場合
- 道着が乱れた場合
審判の「待て」が聞こえないことはある?
試合中に審判の「待て」の声が聞こえないこともあります。
特に会場が盛り上がって歓声が大きい場合や、選手が集中している場合には「待て」の指示が聞こえないことがあります。
例えば、2024年のパリ五輪の永山竜樹とフランシスコ・ガリゴス(スペイン)の準々決勝でもこのような事例が発生し、議論を呼びました。
SNSの声
SNSでは以下のような意見が見られます。
「待て」が聞こえなかったという理由で技を続けるのは危険
失神する選手が増える可能性がある
「待て」の後でも技を続けることが許されるなら、試合の公正さが失われる
オリンピックの順位が変わることはある?
こんな状況では、オリンピックの順位って変わるの?と感じる方も多いハズ!
実際にオリンピックの順位が変わることはあります。主に以下のような理由で順位の変更が起こる可能性があります。
- ドーピング違反の発覚
-
選手がドーピング検査で陽性反応を示した場合、メダルを剥奪され、順位が繰り上がることがあります。これは大会後何年も経ってから判明することもあります。
- 審判の判定ミス
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稀ですが、審判の明らかな判定ミスが後に発覚した場合、順位が修正されることがあります。
- 技術的な問題
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計測機器の不具合や記録の誤りが後に発見された場合、順位が訂正されることがあります。
- 規則違反の発覚
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選手や国の代表団が競技規則に違反していたことが後に判明した場合、失格となり順位が変更されることがあります。
- 抗議や上訴の結果
-
競技結果に対する正式な抗議や上訴が認められた場合、順位が変更されることがあります。
これらの理由により、オリンピックの順位は大会終了後も変更される可能性があります。そのため、最終的な結果が確定するまでには時間がかかることがあります。
過去には順位変更があった!
オリンピックの順位が変わった具体的な事例をいくつか紹介します。
2008年北京オリンピック
- ネスタ・カーターのドーピング違反
- ジャマイカのネスタ・カーターがドーピング違反で陽性反応を示し、2017年にジャマイカの4×100mリレーの金メダルが剥奪されました。これにより、トリニダード・トバゴが金メダルを獲得し、他のチームも順位が繰り上がりました。
2012年ロンドンオリンピック
- ベラルーシのナデジダ・オスタプチュク
- 女子ショットプットで金メダルを獲得したナデジダ・オスタプチュクがドーピング違反で失格となり、金メダルがニュージーランドのバレリー・アダムスに渡りました。
2016年リオデジャネイロオリンピック
- ロシアのドーピングスキャンダル
- ロシアの多くの選手がドーピング違反で失格となり、複数の競技で順位が変更されました。特に、重量挙げや陸上競技での影響が大きかったです。
2004年アテネオリンピック
- 男子体操の判定ミス
- 韓国のヤン・テヨンが男子体操の個人総合で銀メダルを獲得しましたが、後に判定ミスが発覚し、ポール・ハムが金メダルを維持する一方で、ヤン・テヨンの得点が修正されました。
これらの事例は、オリンピックの順位が変更される可能性があることを示しています。主にドーピング違反や判定ミスが原因となっています。
パリオリンピックの順位は変わるのか?
今回の件で審判団は、誤りを認めているとされているそうですが、実際に順位が変わるのかは微妙なところです。
ただ、本人同士は和解しているそう!
まとめ
柔道の「待て」は、試合中に何らかのトラブルが発生した際に審判が試合を一旦中止するための重要なルールです。選手は「待て」が宣告されたらすばやく試合開始時の位置に戻り、審判の指示に従わなければなりません。また、審判の「待て」の声が聞こえないこともあるため、選手や観客はその点にも注意が必要です。
柔道の試合をより深く理解するために、「待て」のルールを知っておくことは非常に重要です。今後も柔道の試合を楽しむ際には、このルールを頭に入れて観戦してみてください。